ある日Bossが「今度は'65年のマスターラインをカスタムするぞ」と言いましたが、すでに細々と活動を始めていた「クラウン・クラシックス」のストックであったそのクルマはとっても程度が良くて、ケチなようですがカスタム・ベースにするのはもったいないような感じでした。今思えばクラウン3連発のカスタムというのも凄いですが・・・・
それまでの2台のクラウン同様、大幅なボディ・ワークをすること無くオリジナル・デザインの良いところだけを引き出してカスタムするのかと思っていたら、板金塗装から仕上がってきたのはアクア・カラーの2ドア・セダンデリバリーというあまりにも浮世離れしたスタイルになっていたのです。
御所山Studioに運び込まれたそいつはそれまで見て来たどのクラウンよりもカッコ良くてスマートなデザインでした。アメリカ車の旧いワゴンと比較しても見劣りせず「クラウンてこんなにカッコ良かったのか」と一人感動しておりました。
車高を落とし、Weld RacingのDrag Liteを履くと「Chevy Nomadなんて目じゃねえぜ!」という感じで、テールゲートのガラスを下げてサーフ・ボードを突っ込めばまさにSurfin' USAとなり、やりもしないでSurfer気分に浸れるとっても素敵なクルマでありました。
そんなこんなでどのようなStripeを入れようかと考えているうちに、急遽このクラウンをイベントに持って行く事になりました。それは懐かしの「名古屋パフォーマンスカーショー」で、他のクラウン共々自走で行くという強行策を取る事になったのです。とてもじゃないけど出発前にStripeを描いてる時間は無く、どうしようかと思っていたら「現地で描けばいいじゃん」という当時からおなじみのBossの無茶苦茶な一言で、クラウンの仕上げはショー会場で行うという前代未聞のスタイルを取る事になったのです。
インドアイベントなので雨の心配はありませんでしたが、ペンキやシンナーの匂いを会場内でプンプンさせながらゲリラ的にPinstripeを描くというのは小心物としてはとっても勇気のいる行動でした・・・・・
「だれかがタバコを投げつけてシンナーに引火したらクラウンもろとも全焼だな、その前にお客さんがシンナー中毒でラリッちゃうかもしれんぞ」と小心者の悩みは尽きませんでした。
いざ現場に着くと当時から何でも手作りが好きなMooneyesは手作りブースを作り始めましたが、画像のバックに写る”Grant California Color”の文字等の看板までその場で手書きしました、気合いです。一緒に写っている皆様は当日お手伝いして頂いた地元名古屋の”Hot Stuff”の山口サンたちであります、皆様お若いですね。
そしてイベント期間中に会場内でエアーブラシまで使ってしまい、何とかこのクラウンのSigns & Pinstripeを「片面だけ」仕上げることが出来ました。
”Surf Rider's AQUA Tudoor”と名付けられたこいつはとってもCoolに仕上がり、各地のイベントでは人気物となってCal誌等の雑誌にも紹介され、90年代初頭のMooneyesの代表的なカスタムカーになりました。
その後時代の流れに沿ってビレット・パーツを装着したりして、少しイメージを変えた後、ひっそりとMooneyesの元を離れて行きました。しかしかなり長い間、若いオーナー様が乗り回していたのでしょっちゅう横浜近辺で見掛けることがありました。
数年後転売され、たまに見る機会もありましたが、最近はご無沙汰しています。
今年はクラウン・ピクニックも20周年なので、懐かしいクルマたちが集まってくれることを期待しております。懐かしいと言ってもついこの前のクルマたちですが・・・・

"AQUA Tudoor"実車が見たくなりました。
懐かしいですね〜。なんて言ってたら怒られてしまいますね?(笑)
この時が最初だったのですね!?
もちろんずっと拝見させていただいておりました。
石井さんのイベントでのデモンストレーションのお初を見ることが出来た
と思うとうれしいです!